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imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (Reveka Wizard Savant.jpg) "It's nice to see a sister Dwarf in a position of such power, but why'd it have to be one of those seafaring muleheads?" ――Halina, Dwarven Trader ホームランド 【M TG Wiki】 名前
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WSLのversion変更ができない Windows11 (22H2) WSL2にversion変更できない&WSL2が使えない 今までWSL1で使ってたが、諸事情でWSL2にしなきゃならんくなったんじゃが... 今まで使ってたディストリビューション(Ubuntu)をWSL1からWSL2に変換しようとしたら、できんかった。 仕方がないのでDebianでもWSL2でinstallしようとしたら、できんかった。 で、どうにか調べてWSL2で動かせるようになったのでmemo。 環境 WSL2が使える環境であることを確認する。 仮想化支援機能の有効されてること 必要なWindowsコンポーネントが有効になってること ・仮想化支援機能 CPUに付いてる仮想化支援機能の有効化が必要。 Intel、AMDで以下機能として提供されてるので、BIOSの設定とかで有効にしてあげなきゃいけない。 BIOSの操作方法とかメーカー依存、機種依存が激しいので割愛。 AMD Virtualization Intel Virtualization Technology(Intel VT、VT-d、VT-x) ただし、Intelの場合、Core i3以下のCPUや一部のCore i5には、そもそもこの機能が付いて無かったりするので要注意。BIOSに項目が無かったら多分そう... WSL2がHyper-V有りきになっちゃった関係で、CPUにこれらの機能が付いてないとWSL2は使えない。 設定変更後、タスクマネージャーで仮想化支援機能の有効・無効を確認できる。 ・Windowsコンポーネント 以下3項目が有効であることの確認。 Linux 用 Windows サブシステム Windows ハイパーバイザー プラットフォーム 仮想マシン プラットフォーム ※『Windows ハイパーバイザー プラットフォーム』の要否が判断できん。入れる前はエラーが出てて、入れたらエラーが消えて、抜いてもエラーが出ん...意味が分からん。 『仮想マシン プラットフォーム』の有効化は、多分以下のcommandを用いてもできる。 dism.exe /online /enable-feature /featurename VirtualMachinePlatform /all /norestart まぁ、設定から[アプリ]-[オプション機能]-[Windows のその他の機能]選択すると『Windows の機能』ダイアログ開くので、そこからまとめて確認した方が良い。 ちなみに、わしの環境で動かんかった原因は、『Windows ハイパーバイザー プラットフォーム』が入っとらんかったことなんじゃが... Win10でWSL2動かしてる環境確認してみたら、『Windows ハイパーバイザー プラットフォーム』入って無くても動いてた。 で、上でもちょろっと書いてますが、動いた後に『Windows ハイパーバイザー プラットフォーム』抜いても普通に動いてしまった... Win10環境との『wsl -v』の比較はこんな感じ。version比較もしてみたが、Windows version以外何も変わらん... Win10(64bit) 22H2 Win11 22H2 WSL バージョン 1.2.5.0 1.2.5.0 カーネル バージョン 5.15.90.1 5.15.90.1 WSLg バージョン 1.0.51 1.0.51 MSRDC バージョン 1.2.3770 1.2.3770 Direct3D バージョン 1.608.2-61064218 1.608.2-61064218 DXCore バージョン 10.0.25131.1002-220531-1700.rs-onecore-base2-hyp 10.0.25131.1002-220531-1700.rs-onecore-base2-hyp Windows バージョン 10.0.19045.3086 10.0.22621.1848 Windows versionの確認 上記項目が無かったら、Windowsのversion確認。 WSL2有効化以降のversionで無かったら、OSのupdateからやらなきゃいけない。 Windows10 May 2020 Update Windows11 command 上記環境整えてからの変換を実行。 wsl --set-version ubuntu 2 WSL 2 との主な違いについては、https //aka.ms/wsl2 を参照してください 変換中です。これには数分かかる場合があります。 この操作を正しく終了しました。 wsl -l -v NAME STATE VERSION * Ubuntu Stopped 2 更新日: 2023年07月10日 (月) 17時31分31秒 名前 コメント すべてのコメントを見る
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http //www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/93783/ 【正論】集団自決と検定 「正確さ」犠牲にはできない 八木秀次 10/25 07 41 トラックバックURL: http //www.iza.ne.jp/news/newsarticle/93783/TrackBack/ ■沖縄への配慮は検定撤回とは別に ≪数を頼んだ政治的圧力≫ 文部科学省は今春、来年4月から使用される高校日本史教科書の検定で、沖縄戦での「集団自決」について、日本軍の「命令」や「強制」によるものとした記述に検定意見を付け、修正を求めた。最近、これを不服として、検定意見撤回を求める動きが沖縄を中心に全国に広がりつつある。特に9月29日に開催された沖縄県民集会に多数が集まったことにより、政府もこれに動かされる形で、各教科書会社による自主訂正を容認する形での、「事実上の検定意見撤回」を実現させ、「集団自決」が日本軍の「命令」や「強制」によるものとする記述を復活させようとしている。 しかし、教科書検定は第一次家永教科書訴訟最高裁判決(平成5年3月16日)が示した通り「教育内容が正確かつ中立・公正で、地域、学校のいかんにかかわらず全国的に一定の水準」を保つためのものだ。教科書記述として最も重要なのは教育内容として「正確」であることだが、「集団自決」については、日本軍の「命令」や「強制」によるものとする見解に有力な異論が近年提出されるに至っており、検定意見もそのような意見に配慮し、「正確」を期そうとしたものだ。数を頼んだ政治運動で「正確」さを犠牲にしてはならない。 また、教科書検定は学習指導要領や教科書検定基準などすべて法令に基づいて行われている。数を頼んだ政治運動によって、法令に基づいた検定結果が捻(ね)じ曲げられるのであれば、教育基本法の趣旨に大きく背馳(はいち)する。昨年12月に改正された教育基本法は「教育は、不当な支配に服することなく、この法律及び他の法律の定めるところにより行われるべきもの」(第16条第1項前段)と規定している。教育が、教育行政を含めてすべて法令に基づいて行われるべきものであるという法治国家として当然のことを規定したものだが、政府が教科書会社の自主訂正を容認する形であれ、事実上、検定意見を撤回するのであれば、明らかにこの規定に反する。政府が率先して法令を無視する形で「政治決着」をするのであれば、教職員に法令遵守(じゅんしゅ)を求めた教育基本法同条はもはや死文と化し、教育界を再び無法状態とする第一歩となろう。 ≪県民の不満も軽視できず≫ さらに仮に検定意見の撤回を許せば、検定制度は形骸(けいがい)化してしまう。後述するように沖縄の県民感情に配慮することは必要だが、そのことと検定に例外を設けることは別物だ。「県民感情」に配慮した形で検定意見撤回という事態に至った場合には、将来に大きな禍根を残す。近隣諸国から同じような動きが起こった場合にも、その国の「国民感情」に配慮して検定意見を撤回する事態を招きかねないからだ。 ただ、参加人数1万3000人とも11万人とも言われる集会に集った沖縄県民の思いは、一部政治勢力に扇動されたところがあるとはいえ、それはそれとして真摯(しんし)に受け止めるべきだ。 多くの沖縄県民の胸中には、自身や身内が犠牲になった沖縄戦について、本土側の無理解があるとの不満が渦巻いている。今回の動きも、「集団自決」に検定意見が付けられたことを契機に、「集団自決」という歴史的事実自体が教科書で否定的に扱われるのではないか、沖縄戦における犠牲も軽視されるのではないか、との不安が背景にあると思われる。もちろんそのような不安は杞憂(きゆう)だが、これまでその種の不満をすくい上げてきたのは特定の政治勢力であり、その点、保守派は深く反省しなければならない。 ≪保守派にも反省すべき点≫ 昭和20年6月6日、沖縄地上戦の海軍部隊司令官を務めた大田實少将が海軍次官宛(あて)に「沖縄県民斯く戦へり。県民に対し後世特別の御高配を賜らんことを」と打電し、後に自決したことはよく知られた事実だが、凄惨(せいさん)を極めた沖縄戦における沖縄県民の尊い犠牲に対して果たして本土の側に「特別の御高配」があったかどうか、振り返ってみる必要がある。例えば、教科書記述においても、本土防衛の盾となった沖縄戦の犠牲について、感謝と共感を示す表現があったかどうか。左派の執筆した教科書が“犠牲”と日本軍の責任を強調する一方で、その裏返しとなって記述が極端に少なく、冷淡にさえ映る教科書もある。これでは沖縄県民の共感は得られないし、改善が必要だ。拳(こぶし)を振り上げる前にその点を考え直すべきだろう。 沖縄の県民感情に配慮すべきはこのような点であり、決して「集団自決」を軍の命令や強制によるものとして史実を捻じ曲げることではない。 (やぎ ひでつぐ=高崎経済大学教授)
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批判サイド 創造論者の主張 Claim CD014 Isochron dating is unreliable. The method assumes that the samples are cogenetic, that is, that they form at the same time from a reasonably homogeneous common pool. This assumption is invalid. In particular, mixing two sources with different isotopic compositions gives meaningless but apparently valid isochron plots. アイソクロン年代推定法は信頼できない。その年代推定法は、試料がcogenetic, すなわち合理的に均質な共通のプールから形成されたと仮定する。しあし、この仮定は有効ではない。特に、異なる同位体組成を持つ2つのソースの今号體である場合、意味がないが、アイソクロン法としては有効な結果が出てしまう。 Source Overn, William, n.d. Isochron rock dating is fatally flawed. Response 娘同位体比率に対して、全娘同位体をプロットすることで、混合を検出できる。混合が起きていれば、直線になることは、ありそうにない。 混合の場合のアイソクロンのプロットは、何らかの傾きがあり、場合によって負の傾きを持っている。混合が良く起きるなら、負の傾きを持つアイソクロンの結果が多いはずである。 誤ったアイソクロン年代推定を起こしうる要因が他にもある[Stassen 1998; Zheng 1989]。たとえば 長期間の分化。これには(数百万年以上の)緩慢な冷却が必要で、それでも、わずかな誤差しか作りださない。 部分的な熔解による年代の継承。この方法による年代は、熔解前の物質の年齢を与える。 さらに、この要因には普通にはない条件が必要で、アイソクロンのプロットは飛び散った形になる。 変成作用。元となる物質よりも若い年代を与えることがある。 適切な試料を選択することで、誤ったアイソクロン年代推定結果がでないようにすることは、普通は可能である。試料が明かに初期には一様なソースからのものであり、風化や変成作用の明かな兆候のあるものを避ければよい。 Links Stassen, Chris, 1998. Isochron dating. References Stassen, C., 1998. (see above) Zheng, Y.-F., 1989. Influences of the nature of the initial Rb-Sr system on isochron validity. In Chemical Geology (Isotope Geoscience Section) 80, pp. 1-16. Further Readings Dalrymple, G. Brent, 1991. The Age of the Earth. Stanford, CA Stanford University Press Faure, Gunter, 1986. Principles of Isotope Geology, 2nd ed. New York John Wiley and Sons. オリジナルページ これは Index to Creationist Claims, edited by Mark Isaak の和訳です。 参考 放射性核種は時間とともに自発的に放射線を放射しながら壊変し,最終的には安定な核種へと変化する。壊変する核種を親核種といい,壊変の結果生ずるものを娘核種という。放射線核種の壊変の割合は放射性核種により固有の値を持ち,時間の関数として記述される。例えば,原子量87のルビジウムの約半分が500億年で原子量87のストロンチウムに壊変することが知られている。アイソクロンとは,放射壊変をする親核種と娘核種について,ある一定年後の親核種と娘核種の含有量の関係を示す線であり,等時線とも呼ばれる。具体的には,あるマグマが固結してさまざまな種類の鉱物を晶出したと考えると,娘核種の濃度が一定のマグマから同時代に晶出した固相はすべて同じアイソクロン上の値をとることから,逆にアイソクロン上の二つの異なる測定点を得れば固相の晶出した年代が求められる(アイソクロン法)。 [ アイソクロン (宇宙研用語集) ]
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ゆっくりできない理由 12KB ※虐待成分皆無です。 ※ときどきこういう理屈を捏ね回したような、言葉をもてあそぶような、 中二病な文章が書きたくなっちゃうんです。 ※要するに作者は病気です。手遅れです。 ゆっくりできない理由 必殺引篭り人 あるとき、一匹のまりさがドスに成長した。 ドスまりさはその巨体にふさわしいだけの知性を備えていた。 そしてその知性を持って、根本の理由を考えた。 どうして、自分達ゆっくりはゆっくりできないのだろう。 ドスまりさは周りを見た。自分達を取り巻く世界を見た。 そこにはいろいろな生き物がいた。その生き物達は、とてもゆっくりしているように 思えた。 鳥は枝にとまってさえずっている。その美しい音色は、とてもゆっくりしているように 感じた。 野犬達は野うさぎを捕まえ、美味しそうに食べている。食後はとてもゆっくりしている ように感じた。 虫も、草も、森の生き物達はすべからくゆっくりしていた。形は違うし食べ物も違う。 でも、ゆっくりできていた。 ドスまりさは思った。森の生き物達に聞けばゆっくりできる方法がわかるかもしれない。 ドスまりさは生き物達に話しかけた。どうしてゆっくりできているのか?どうやったら ゆっくりできるのか? 誰も答えてはくれなかった。鳥はドスまりさを見ただけで飛び立ってしまった。 野犬達も野うさぎも逃げていった。 虫はドスまりさのことを見てもくれなかった。草花はただそこにたたずんていた。 ドスまりさは考えた。森の生き物達は言葉が通じない。言葉の通じる相手でないと ダメだ。 同じゆっくり達は言葉は通じるが、答えを持ってはいないだろう。ドスである自分が わからないのだ。ただのゆっくりにわかるはずもない。 危険は承知の上で、ドスまりさは森を出て村へ行った。 人間はゆっくりから見ればゆっくりしていない存在だ。基本的には何もしてこないが、 こちらが悪さをすれば反撃してくる。 ゆっくりにとって恐ろしい存在だが、彼らは繁栄している。ゆっくりは森でさまざま な災害に怯えて暮らさなければならないが、人間はそれらをものともしない。 食べ物も豊富に持っているし、人間の食べ物はとてもおいしい。きっと、ゆっくり達 が見ていないところでゆっくりしているのだろう。 人間に聞けば、ゆっくりできる方法が判るかもしれない。 「え、ゆっくりする方法?う~ん、わかんねぇな…。そういう頭のいたくなるような 質問は、哲学お兄さんに聞けよ。」 ドスまりさの質問に、村人はそう答えた。この村には質問に答えてくれる人間が いるらしい。 「うーん、それは難しい問題ですね…。答え方も難しいな。君達ゆっくりには あまり難しい言葉は理解できないでしょうし。」 哲学お兄さんは困った顔でそう答えた。 「思考実験でいってみましょうか。…ああ、要するに想像してごらん、ってことですね。 じゃあまりさ、君が鳥になったと想像して。 さあ、羽ばたいて空に飛び立ってみよう。どう感じますか?」 ドスまりさはふわふわして気持ち良いだろう、と答えた。 「いや、それじゃダメなんです。翼を羽ばたかせる喜び、翼に受ける風の心地よさ、 それらを完全に理解できますか?きっとこうだろう、じゃなくてまさに鳥がどう 感じるか、をこれ以上なくしっかり知ることができますか?」 そんなことは無理だ。ドスまりさはゆっくりで鳥じゃない。本当はどう感じるか なんてわかりっこない。 「そうなんです。君はゆっくりだから鳥の本当のところはわかりません。 同じように僕は人間だから、君達ゆっくりが本当はどう感じているか、それは わからないんです。一生を掛けてもね。」 でも人間はゆっくりできるでしょう?おいしい食べ物に安全で大きなおうちがある んだから。そうドスまりさは反論する。 「僕達人間の言うゆっくりと、君達ゆっくりが言うゆっくり、それは同じものですか? 人間は勝手な思い込みでゆっくりよりも自分達のほうがゆっくりできると言います。 でもそれは正しくありません。もしかしたら、人間とゆっくりは全然別のことを 同じゆっくり、という言葉で呼んでいるだけかもしれないのです。」 ドスまりさは混乱してきた。じゃあ自分達はどうすればゆっくりできるのか? 「人間には答えられない質問なんですよ。君達のしたいゆっくり、それは人間が 想像する方法では得られないかもしれません。君達に間違った方法を教えて しまうかもしれません。人間の限界なんですよ。」 ドスまりさは弱りきってしまった。もう誰に相談してよいかわからない。 ゆーゆーと泣き始めてしまう。 「あー、こまりましたね…。…そうだ、ここから夕日の沈むほうにいくと、 大妖怪がすんでいると聞きます。その妖怪なら、もしかしてあなたのことを真に 理解する程度の能力を持っているかもしれません。」 それを聞いて、ドスまりさはもう一度立ち上がった。 西の空が藍色から黒へ染まろうとするころ、ドスまりさは一人の大妖怪に出会った。 恐ろしい雰囲気を持ってはいるが、ドスまりさは勇気を振り絞って聞いた。 「ふん、ゆっくりできる方法だと?そんなもの、あったら私が知りたいわ。」 乱暴な口調だった。しかしドスまりさはあきらめない。人間から紹介してもらった ことを伝えた。 「…ああ、あのインテリくずれか。ふんっ、面倒をこっちに押し付けやがって。 まあ仕方ない。これも暇つぶしと思えば。 あいつが何を言ったか知らないが、ゆっくりできる方法なんぞ1つしかない。」 ドスまりさの心に希望が灯った。ついにゆっくりできるんだ。 「それはな、ゆっくりしないことだ。」 ???? 何のことを言っているのだろう?ドスまりさはゆっくりできる方法を 聞いているのに。 「もっと言うと、ゆっくりしないで努力を重ねることさ。それしかないんだ。」 どうしてゆっくりしないとゆっくりできるの? 「森の生き物達、それがゆっくりしていると言ったな?それは奴らが努力している からさ。 獲物を喰って生きてる奴らは獲物を狩る速さを。空を飛ぶものは飛ぶための 力強い羽ばたきを。川を泳ぐものたちは流れに逆らう泳ぎを。 みんな努力しているのさ。その結果、ゆっくりできる余裕が生まれる。」 ドスまりさは言った。ご飯をがんばって採っている、でもゆっくりできないと。 大妖怪は呆れ顔で言う。 「お前達が彼らと同じ努力をして、どうしてゆっくりできると思うんだ? ただでさえ脆弱なお前達が、同じ努力で同じだけのものを得ようなんて 無理に決まってる。 だから言ってるんだ、ゆっくりしないでもっと努力しろ、と。」 ドスまりさはこれでも努力している、精一杯していると反論する。 「精一杯の努力をするのが当たり前なんだ。獲物を狩る奴らも、そいつら から逃げる奴らも、みんな必死さ。 翻ってお前達はどうだ?ゆっくりするためになんの努力をしている? 弱々しい体のくせに、生きる以上のものを欲しがって、それをどれだけ の努力で得ようとしてる?」 ドスまりさは答えられなかった。 「ははあ、それは残念な返答でしたね。」 結局、ドスまりさは哲学お兄さんのところに戻ってきた。 「あの人を悪く思わないでくださいね。長く生きて、力もある人ですからなかなか 弱い者の気持ちが理解しづらいらしいのです。これでも、優しくなったほう なんですよ。」 そう慰められても何も変わらない、とゆっくりには珍しくふてくされるドスまりさ。 「そうですね…。あの人の言っていることも一理ありますが、私はもう少し違う事を 考えていました。 たぶん、貴方達ゆっくりとその他では、目的が違うのでしょう。」 目的?どう違うというのか? 「貴方達以外のものは、生きる目的は『生き残ること』に集中しています。 獲物を追うのも、空を飛ぶのもすべては生き残るため。 しかし貴方達にとっての目的とは『ゆっくりすること』でしょう。」 当たり前だ。自分達はゆっくりだ。ゆっくりすることが目的なのは当然。そう ドスまりさは言う。 「そこです。貴方達にとって『生き残ること』は第一目的ではない。 良くて第二目的、悪ければもっと下でしょう。そこに、貴方達の弱さがある。」 弱さ?ゆっくりは弱くなんかない。ゆっくりしているゆっくりはこの世で一番 強いのだ、とドスまりさは反論した。 「うん、それこそまさに齟齬の生じる部分。…ああ、すれ違い、食い違いという意味です。 貴方達ゆっくりにとって、強さの基準は『ゆっくりできるかどうか』ですね。 でもそれ以外の生き物にとって、強さの基準は『生き残ること』なのですよ。 『ゆっくりすること』が第一目的の貴方達にとって、強い体や早い足など必要 ないのです。それは逆にゆっくりできないことですから。だから、貴方達は脆弱な体しか もっていない。 反面、私達は『生き残ること』ことが第一目的です。だから体の強いもの、牙の鋭いもの、 道具を使うもの、そして戦いそのものを避けたり有利にしたりするよう、空を飛ぶもの がいるのです。」 その違いがなんだというのか?ドスまりさは質問する。 「問題なのは、この自然においてどちらを第一目的にしているものが多いか、ということ です。 『ゆっくりすること』を第一目的にしているもの、それは貴方達ゆっくりしかいないでしょう。 それ以外はみな『生き残ること』を第一目的にしている。そしてその数はゆっくりを 上回っています。なぜなら、自然の中でもっとも数の多い昆虫や植物が『生き残ること』 を目的としているのですから。」 ゆっくりはゆっくりしている。だからもっと幸せに生きられるはず、そうドスまりさ は言う。 「それを悪いとは言いません。ですが、周りはそれを認めないでしょう。『生き残ること』 を目的としている者達にとって、貴方達の主張に合わせる義理などありません。 だから自然は貴方達にとって厳しいのです。いえ、自然がわざわざ厳しくしている のではありません。貴方達が、そう感じるだけなのです。貴方達にとって『生き残ること』 はとても厳しいことなのですから。」 でも、でも…、とドスまりさは反論しようとする。そんなゆっくりできないことは 認められない。 「そうでしょう。いくら多数決だからと言っても貴方達には到底受け入れられないでしょう。 それではもうひとつの観点を提供しましょう。 生きるうえで、『生き残ること』と『ゆっくりすること』、どちらが有用ですか?」 ゆっくりすることだ、とドスまりさは即答する。 「いいえ、答えは『生き残ること』です。いくらゆっくりしても、食べ物は手に入りません。 猛獣の牙を防げません。雨から身を守れません。れみりゃやふらんを撃退できません。 そう、『ゆっくりすること』は命を守れないんです。 ですが『生き残ること』は言い方を変えれば命を守ること。だから強いのです。」 いいや、ゆっくりすることは強いことだ、とドスまりさは必死に反論する。 「いいですか、自然は慈悲を掛けてはくれません。それは自然が無慈悲だからとか、 冷酷だからということではありません。自然は誰のことにも興味がないからです。 意識して意地悪をしているわけではないのですよ。だからこそ、自分の命は自分で 守るしかないのです。自然が手心を加えてくれることを期待していたら生きていけません。 でも貴方達ゆっくりはそれをしません。それどころかゆっくりしているから大丈夫、と 安心しきっています。ゆっくりしていたって、自然は貴方達のことなど見ていませんよ? 何を期待しているのです?自然が貴方達を見て、『ゆっくりしていてすばらしい!』 とでも思ってくれると? そんなわけはありません。今まで雨や風、梅雨や冬でどれだけの仲間が死にましたか? それは自然がかけてくれた慈悲なんですか?」 ドスまりさは答えない。じわじわと不安がこみ上げてくる。 「…言葉が過ぎたようです。すみませんでした。 ともかく、貴方達が主張する『ゆっくり』は命を守れないことは判ってもらえたと思います。 『ゆっくりすること』は余暇なんですよ。生き残る努力をたくさんすることで、余裕が 生まれます。それを楽しむこと、それが『ゆっくり』なのです。 生き残る努力をしなければ、自然に対抗できずに死ぬだけです。『ゆっくり』とは努力 したものに与えられるご褒美であって、それだけを欲しがるのはただの強欲です。 人間は、そのように考えています。」 …じゃあ、ゆっくりはどうしたらいいの?どうしたらゆっくりできるの? ドスまりさはすがるように言う。 「貴方達にできるかどうかはわかりませんが、方法はあると思っています。 ひとつは『ゆっくりすること』をあきらめることです。そうすれば、その苦悩から 解き放たれるでしょう。 もうひとつは強い体を手に入れることです。たとえばそう、貴方のようなドスの力を すべてのゆっくりが手に入れれば、最低限外敵から身を守れます。それだけ努力を 『ゆっくり』に振り分けられるでしょう。」 どちらも無理だ。そうドスまりさは思った。 「つらいでしょうね。脆弱な体しかもたないのに、思考と感情を手に入れてしまったの ですから。 人間は同じく脆弱ですが、道具を使うこと、作ることができました。それによって脆弱さ をカバーでき、今の地位に居ます。 しかし貴方達ゆっくりにはそれができない。努力しても変えられないのはもどかしい事 でしょう。 …そう、もうひとつ方法があります。貴方達がゆっくりという種から変化することです。 そうすれば何かが変わります。」 何かって何?ドスまりさは問う。 「それはわかりません。もしかしたら強い体を手に入れるかもしれません。 もう『ゆっくりすること』を必要としなくなるかもしれません。 もしくは全く別の何かを得るかもしれませんし、何かを失うかもしれません。 それは誰にもわかりません。 ただひとつ言える事は、貴方達種族はこのままでは永遠に苦悩に満ちた一生をすごすだろう、 ということだけです。 人間から見たゆっくり種は、そのように見えるのですよ。」 もうドスまりさは人間に何も聞くことは無かった。自分達に救いが見えないことを 知ってしまったからだ。 その後、ドスまりさどうしたかというと森へ帰っていったらしい。 そして、小規模の群を率いているそうだ。 近隣の村と協定を結び、畑仕事を手伝う代わりに野菜をもらって暮らしているらしい。 結局、ゆっくりに選べる選択肢など最初から決まっていたのだ。 周囲と摩擦を起こさず、極力危険を減らして生きるしか、道はなかったのだ。 ドスまりさは成長し、今では立派に群を率いているそうだ。 しかしその顔に笑顔が浮かぶことはなかったという。 その顔には、ただただ諦観だけが浮かんでいたそうだ。 『ふたば系ゆっくりいじめ 230 本気で勝てると思ってたのか?』からインスパイアされてます。 「ゆっくりはゆっくりしている方が強い」という考え方は新鮮でした。 あと、漫画の LEVEL-E のネタもちょっと使っちゃいました。あの漫画大好きなんです。 過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 111 効率化の道 ふたば系ゆっくりいじめ 147 陰口 ふたば系ゆっくりいじめ 177 人間の畑だと説得してみよう ふたば系ゆっくりいじめ 182 どすすぱーくをうつよ! ふたば系ゆっくりいじめ 216 子まりさの反乱 ふたば系ゆっくりいじめ 220 ゆっくりスクール【ゲス更正編】 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ↓せやな -- 2014-07-31 16 12 59 死ねば楽になるのに・・・ -- 2011-11-18 16 11 17 ゆっくりなんてゴミ饅頭生きてる価値も、もちろんゆっくりする価値もないね。 だけどこのドスだけはギブアンドテイクで餌をやってもいい。 そう思ったssだ。 しかしこれに出てきた人間たちはゆっくりに優しすぎないか? 哲学者はノリノリだったけど、最初の村人とか。 -- 2011-11-12 03 34 06 なによりもこれだけの理論をゆっくりが理解できたのがすげぇな -- 2010-11-11 00 41 39 もっとかんたんにいってね! 三行でいいよ! -- 2010-10-18 16 54 15 深い考えだな… ドスはゆっくりするために、パンドラの箱を開けちゃったんだね。 疑問を感じなければ、笑顔でいられたんだろうに… -- 2010-10-02 20 37 10 飼いゆはゆっくりできるよ ゆっくりした飼い主さんに当たればだけどw -- 2010-08-06 05 28 26 永遠にゆっくりしちゃえば? -- 2010-07-07 23 44 18
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できない子の手持ちのポケモンについて技などの組み換え案を募集します。 こういう技を覚えていたら使いやすいんじゃないか等あれば作成してください。 その際の書式は既存の書式を参考にしてください。 【テンプレ】 [[]] 【名前/原作/一人称/喋り方】 【タイプ】 【特性】 【弱点】 【耐性】 【無効】 【技×N:】 たいりょく: こうげき: ぼうぎょ: とくこう: とくぼう: すばやさ: 【以下募集コーナー】
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Musician ● ZARD Officialsite ● zardofficial - YouTube ● ZARD - Wikipedia ZARD(ザード)は、日本の女性歌手・坂井泉水を中心に結成された音楽ユニット2007年に坂井が逝去した後は残された音源を元に作品の制作やフィルムコンサートなどがプロデューサーの長戸大幸を中心とする制作スタッフによって行われ、2016年2月10日にはデビュー25周年を記念してベストアルバム『ZARD Forever Best 〜25th Anniversary〜』が発売された ● 坂井泉水 - Wikipedia 坂井 泉水(さかい いずみ、1967年〈昭和42年〉2月6日 - 2007年〈平成19年〉5月27日)は、日本の女性歌手、作詞家。音楽ユニット・ZARDのボーカリスト。本名は蒲池 幸子(かまち さちこ)。事務所はSENSUI。レコード会社はビーイング、レーベルはB-Gram RECORDS。血液型はA型。 ● 坂井泉水 - Bing検索 ※ オフィシャルサイト作成のプレイリスト(17曲がエントリーされているが5曲以外は非表示となっている) ■ ZARD 坂井泉水 ベストセレクト 微笑三太郎 .
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『茎はゆっくりできない+α』 15KB 虐待 妊娠 共食い anko4190にオチを追加しただけです *独自設定ありです *前作にオチを付け足しただけですが、よかったら読んでください 「んほおおおぉっ!とかいはなまりさねぇええええ!」 「だずげでえええええええ!ばでぃざずっぎりじだぐないいいいい!」 「ゆんやあああ、れいむのおとーさんがぁっ、げすなれいぱーはしねぇ、さっさとしねぇえええ!」 「おちびちゃんはれいむがまもるよっ!こっちにはこないでねっ!ぷくぅー!」 バレーボール大のれいむとまりさのつがいにテニスボール大の子れいむが一匹 公園の片隅で典型的な段ボールハウスを見つけたので、その辺に居たありすをよく振ってから放り込んだ 大変に賑やかだ ありすがまりさを犯し殺さないうちに、急いで持って帰ることにしよう 茎さんはゆっくりできない 家に着く頃には、まりさの額からは早くも4本目の茎が生えようとしていた そろそろ止めないと死んでしまうので、まずはレイパーを透明な箱に隔離する 「とかいはなあいはまだまだこんなもんじゃとまらないのよおおおっ!ゆっくりじゃましないでねぇええええっ!」 目を血走らせた気持ち悪い饅頭が何か叫んでいるが、蓋さえ閉めてしまえばもう透明な箱の内側をベタベタにすることしかできない 蓋を閉める前にぺにぺにの先端を少しだけ切り取ってあげたので、興奮している限り先走りのようなカスタードが止まらない いつまで生きているだろう?まあ別に興味はないが 今日のメインディッシュはこちらだ 段ボールの中の一家を、レジャーシートの上に取り出した 「ゆ゛ゆ゛ゆ゛ぇぅ…まりさ、おかあさんに、なっちゃったの?」 僅かに餡子を吐き出しながら、まりさは悲しそうな瞳で茎を見上げている 一方れいむは背中に子供を庇いながら、まりさには近づかずにこちらにあまあまを要求している これはいいゲスかもしれない 「おい、じじい!まりさはれいぱーにおそわれてとってもかわいそうっなんだよ! だからかわいそうなまりさとまりさのつがいのかわいいれいむとおちびちゃんにあまあまちょうだいね!いますぐっでいいよ!」 『はいはいゆっくりゆくり』 まりさの額の茎のうち一番大きい一本だけを残して、実ゆごとぐちゃぐちゃに捏ねてかられいむたちの前に置いた これで暫くはおとなしくしていてくれるだろう 「あまあまだああぁっ!これはぜんぶれいむのものだよぉおおっ!」 もるんもるんと尻を振りながら母れいむが餡子の山に突撃していく 「おかーさんっ!れいむにもたべさせてよぉ!」 母親に突き飛ばされて、少し離れていた子れいむを捕まえた 「おそらをとんでるみたいー?ゆぅ、おにーさんゆっくりはなしてね!れいむにもあまあまたべさせてぇ!」 涙目でおさげを動かしている子れいむの額に、まりさの額に生えていた最後の茎を突き刺してみた 「ゆがぁっ!いだいいだいいいっ、なにこれぇ!れいむ、おかーさんになっちゃったのおぉ?」 子れいむは額の茎を見つめて震えていたが、茎に餡子が吸われ始めると途端に叫びだした 「やだぁやだぁっ、ゆっくりやめてねっ、くきさんっれいむのあんこさんすわないでねっ!」 テニスボール程度の子ゆっくりでは4つも実がなった茎は耐えられないのだろう ほどなく子れいむはあんよの方から黒ずみ始めた そんな子れいむをまりさに見せつけると、まりさは餡子の滲んだ額を床に擦り付け始めた 「おちびちゃああんん!にんげんさんっおねがいしますっおちびちゃんからくきさんをとってくださいいい!」 『そしたらあの実ゆは死んじゃうけどいいのかい?』 「ゆっ、そ、それは……」 『レイパーの子供なのにずいぶんと優しいんだね』 「それでもっ、まりさのだいじなおちびちゃんたちなんですぅううう!おねがいじまずぅううっ!」 『いやあ美しき親子愛だねぇ』 茎を子ゆっくりの額から引き抜いてあげる 黒ずみかけた子れいむはもう長くないだろうが、まりさは子れいむに駆け寄って必死にぺろぺろやすりすりを繰り返してしている 手に持った茎の実ゆが苦しみはじめているので、今度は茎をむさぼりつくして寝そべっていた母れいむの膨れ上がった腹に刺してみた おお、すごい勢いで茎が餡子を吸い上げて行ってるのがよくわかる 実ゆの表情が根元から順番に安らいでいくのが面白い 先端の実ゆの表情が安心したように緩んでから、ようやくれいむが騒ぎ始めた 「おもにぽんぽんがいだいいいい!?なにずるんだじじぃ、さっさとこれを抜けええええ!」 『本当に抜いていいのかい?茎の子供が死んじゃうよ?』 「ふんっ!れいむのあんこさんがはいってない、れいぱーとまりさのこどもなんてしらないね!」 そういって茎を折ろうとするれいむを押さえつけながらまりさの方を見る 子れいむを必死にぺろぺろしていたまりさは、涙をまき散らしながら叫んでいた 「れいむぅ、どぼしてそんなこというのおおお!そのおちびちゃんもまりさのだいっじなっおちびちゃんなんだよぉお!」 「ふんっ、れいむのおちびちゃんは、れいむににたかわいいおちびちゃんひとりっだよっ! って、どぼしてれいむのおちびちゃんがしにかけてるのおおおお!?」 『さっきまでこの茎が刺さっていたからだよ』 「ゆぎぎぎぎ!じじいはざっざとてをはなぜえええ!このくきをせいっさいっさせろおおおお!」 れいむの暴れる勢いが激しくなったので、れいむより少し小さい程度の透明な箱に仰向けで無理やり押し込んで動けなくした 「いだいいいだいいいだいっ、ここからだせええ! おいっ、まりさっ、なにしてるんだぁああっ、かわいいれいむをさっさとたすけろぉおお!」 しかし、助けると自分の茎が折られてしまうことを理解したまりさは動かない 「れいむ、でも、まりさのおちびちゃんが、ゆううう?まりさ、どうすればいいのおお?」 まりさと子れいむの目の前に、詰め終わったれいむを置いた 箱に詰め込まれて四角くなったれいむは、腹から茎が突き出していて奇妙なオブジェのようになってしまっている レイパーのカスタードとまりさのこしあんと子れいむの粒あんが混ざっているのか、茎の実ゆたちは奇妙な表情だ それとも、れいむから餡子と一緒に憎悪でも吸い上げてしまっているのだろうか 「れいむのあんござんをすうなぁ!けがらわしいっ、さっさとしねぇ、れいむのおなかからおちろぉおお!」 詰め込まれて蠢くれいむは、実ゆに罵詈雑言という最悪な胎教を浴びせかけ続けている そんなかわいそうな実ゆたちに、成長促進剤を注射していく これでれいむから餡子を吸い上げる速度が上がったはずだ さっき他の茎を食べたばかりとはいえ、餡子を吸われ続けていたれいむはだんだんと弱っていく 「ゆぐぐっ、しねっ、おちろっ、うばれでぐるなぁっ、はあっはあっ、れいむの、あんこざんをっかえせぇっ……!」 「おにーさんっ、おねがいでずぅ!れいむもおちびちゃんもこのままじゃしんじゃうよおおおっ! なにかたべるものをくださいっ、なんでもいいですからっ、おねがいじますうううう!」 『代わりにお前に茎を刺してやろうか?』 「えっ」 れいむの腹から茎を引き抜くと、再びまりさの額に茎を刺す 「ゆあっ!?」 『ほら、おまえの大事なおちびちゃんを落としたりするんじゃないぞ?』 まりさはまだレイパーに犯されていたダメージから回復していない 成長促進剤の効果で餡子を吸い上げる量が増えている茎には、おそらく耐えられない 「あ、あ、ああああっ!?まりさのおちびちゃんっ、ゆっくりしてっ、でもっ、あんござんはずわないでねぇ!」 抜き差しされ続けて、茎もだいぶ痛んでいるのだろう 根元の方や途中から餡子が滲みだしているため、実ゆっくりは少し苦しそうな表情だ その所為で餡子を吸い上げる力がさらに上がっているのだろう みるみるうちに萎れていくまりさは、遂に実ゆを落とす覚悟をしたのだろう、部屋の壁の方へ向かって突然走り出した 「ごべんでぇっごべんでぇおぢびじゃんっ!でもっでもっまりざじにだぐないいいいい!」 そうはさせない、せっかくここまで大きくなった実ゆがもったいない 「はなしてぇにんげんざんっ!」 『ほら、そんなことしちゃダメだろう?大事なおちびちゃんが死んじゃうぞ?』 「もういりまぜんっ、おとびちゃんのことはあきらめまずっ!このままじゃまりさがしんじゃうんですっ、そんなこともわがらないのぉ!?」 涙や涎をまき散らしながらまりさが手の中で暴れるが、深く差し込んだ茎は簡単に抜けはしない 『いやぁ、本当に美しい親子愛だねぇ(笑)』 「お、おとーさんが……ゆぐっ、えれえれえれえれ」 放置されていた子ゆっくりが遂にあんこを吐き出して死んだ もったいないので、その子ゆっくりをまりさの口に入れてあげる 「おじびじゃぁああがあがああまあまああああぁ、ぐぅっぐうぇぇ!」 もはや言葉にならない音と餡子を吐き出すまりさは黒ずみ始めた 実ゆが死なないよう茎を刺す位置を少しずつ変えながら、吸えるだけの餡子を吸い上げさせたら結構重くなった その茎を、動けないままその光景を見ていたれいむに近づける 「やべろぉっ、れいむにそのくきをさすなぁっ!」 痩せこけた頬と血走った目で喚き散らすれいむは、視線で実ゆを殺せそうなほどいい表情だ 茎を刺しながられいむに声をかけてあげる 『れいむがあと少し餡子をくれたら、きっとこの実ゆたちは生まれる もしもこの実ゆが生まれるまで生きていられたら、れいむをその箱から出してあげよう』 「ゆぅっ!そしたられいむのまりさとおちびちゃんをころしたこいつらはせいっさいっするよっ!」 『ああ、好きにしていい』 茎に生っているれいむ、まりさ、ありす、れいむという4つの実ゆたちはもう生まれる寸前だ きっとそろそろ音が聞こえているんだろうな 憎しみに満ちた餡子や死んだ親兄弟の餡子を吸って育つのは、いったいどんな気分なんだろうか そして、生まれたらすぐに殺すと宣言されているのはいったいどんな気分なんだろうか それを想像しながら何も喋れない実ゆっくりの歪んだ表情を見ていると本当にゆっくりできた 「ゆ゛っ、さっさとうばれろぉおお!」 れいむが歯を食いしばりながら腹に刺さっている茎を睨み続けている 実ゆが生まれるのが先か、れいむが死ぬのが先かは分からない でも、どちらでもいい、きっと素晴らしい 僕はカスタードで中身が見えなくなった箱に腰かけて、ゆっくりとその光景を眺めることにした このれいむは黒ずんで死ぬんだろうか、それともただの失餡で死ぬんだろうか? そんなことを考えながらもはや罵声も飛ばせないれいむの様子をじっくりと観察する 実ゆはもう震え始めているが、なかなか落ちようとはしない ある程度の自我が芽生えているんだなぁと、改めてゆっくりの不思議生体に感心する 生まれない限りはせいっさいっされないと思っているんだろうか 実まりさなんか、そんなにも脂汗を流しながら茎にしがみつき続けるっていうのは辛いだろうに ぽたりぽたりと親れいむの腹に汗のしずくが落ちていく れいむが死ぬまでこいつらは頑張るんじゃないかと不安になった頃、遂に一匹目の実ゆが落ちた 根元の一番大きく育ったれいむだ 子れいむは親れいむの腹にぽにょんと着地して、くるりと振り返り高らかにこう宣言した 「ゆっくりしちぇいっちぇね!れいむ、きゃわいくってごめんにぇ!」 生まれたばかりだというのにもみあげでポーズまでとっている 自分が可愛くてとてもゆっくりしているのだと全身で訴えかけているのがこちらにも伝わってきた と、さらにもう一匹、今度は先端のれいむも落ちてきた 「ゆっきゅりしちぇいっちぇね!……っ、ゆゆ~ん、れいむきゃわいくってごめんにぇぇ!」 少し言葉に詰まってしまったが、こいつはウインクまでしている しかし親れいむは返事をしない 二匹のれいむたちは最初の挨拶をし終わった状態のまま固まり、目に涙を浮かべて震えている それを見て僕は不覚にも感心してしまっていた よくもまあこんな短い時間で生まれる→媚びる→かわいいから殺されないまで妄想したもんだ つられて落ちたのが同じれいむだというのも面白い やはり同じれいむ種だから何とかなる、という期待でもあったのだろうか 『おいれいむ、お前は自分の餡子がつながっていないから自分の子供じゃないって言ってたよな』 「おいくそにんげんっ、さっさとれいむをここからだせぇ……じゆうにしろぉっ!」 『答えてくれたら出してやる、あれはどう見てもお前の餡子だぞ?』 「そんっなのっかんけいないね、ゆぐっ、そんなごとよりざっざとじろぉっ」 『そうか』 まりさとありすが残っているが仕方ない 二匹を親れいむの腹の上からどかして茎を腹から抜き、親れいむを透明な箱の裏側から押し出してやる もはや丸くなくなってしまった親れいむは少し離れた場所に置かれた二匹にずりずりと近づいていく 体力も限界なのかむごんで、しかも無表情に近くなってしまっていてとても不気味だ それでも、涙目でプルプル震えながら固まっていた二匹のれいむは親れいむへの笑顔を崩さない 「おきゃーしゃんっ、れいみゅ、きゃわいくうまれちゃよ?」 「ゆぷぷっ、れいみゅのほうぎゃきゃわいくちぇゆっきゅりしちぇるよぉっ!しちぇるでしょぉっ!?」 「お、おきゃーしゃん、れいみゅおなきゃすいちゃ……むーしゃむーしゃ、しちゃいよ?」 「ゆっきゅりおへんじしちぇにぇっ!あいさつしないゆっきゅりはくじゅにゃんでしょぉっ!」 「おきゃー……」 二匹は必死に親れいむに呼びかけている 餡子を引き継いでいる所為なのか、たとえ腹に刺さった他ゆんの茎から生まれても親だと認識しているようだ もしかしたらそう呼んだ方が生き残れる確率が高いと考えているだけかもしれないが そうこうするうちに、親れいむは二匹とすーりすーりできる距離まで近づいた そしてゆっくり口を開き、歯をむいて、一口に、姉れいむの上半分をほぼ咀嚼もせずに飲み込んだ 「うっめ、まじぱねぇっ、しししあわせぇ~っ!」 「くじゅおっ……ゆげぇっ、なんでれいみゅのおねーしゃんむーしゃむーしゃしちぇるのおっ!?」 「おまえもっ、れいむのっ、あんこをっ、がえぜぇええええええええええええええええええええええええええ!!!!!」 親れいむの叫び声にひるんだ妹れいむも、姉と同じ運命をたどった 「むーしゃ、むーしゃっ、うめぇっ、これうめぇっ!ししし、しあわせぇ~っ!」 残った下半身にも、尻を揺らしながらがつがつとむしゃぶりついている ふと手に冷たいものがかかったので引き抜いた茎の方を見ると 茎になったままのまりさとありすが閉じたままの目から涙を流していた そしてまりさのほうがきゅっと唇を強く結ぶと、ぶるぶると震えてから落ちて行った 「ゆっ、まりちゃおしょらをちょんでぐべぇっ!」 人間の手の高さからクッションもなく落ちたのだ、柔らかい実ゆっくりではひとたまりもなかった 親れいむはすぐさま床に広がり茶色い染みになったまりさに駆け寄ってきた 「ゆっ、あたらしいあまあまがふってきたよぉっ、ぜんぶれいむのものなんだよぉ!」 まるで舐め取るように必死で餡子を口に詰め込み続けるれいむ その前に親まりさと子れいむの皮を置いてみたら、気付かずにそれもすべて食べてしまった 食いかすを飛び散らかしながらも、それさえ舌で再び口に運ぶ姿は醜悪だった 「むーじゃっ、むーじゃっ!しあわぜぇっ!じあわぜええっ」 見るに堪えなくなってきたので茎のありすの方を見ていると、不安そうな顔でぶるぶる震えているが落ちてこない もしやと思って床の上にそっとおろしてみた すると、あんよを地面につけた感触を得たありすがゆっくりと薄目を開けた そして僕の顔を見て「ゆぴぃっ」とかすかな悲鳴を上げて逃げだろそうと後ずさりだした 「ありすしにちゃくにゃい、おにぇぎゃいっ、くきしゃんっいじわりゅしにゃいでゆっくりうごいちぇにぇっ」 つながったままの茎が邪魔をしてほとんど動けていない どうやら茎から離れたくない一心で同化してしまったようだ つまんで引っ張ってみたが抜けそうにない 「いじゃっ!いじゃぃっ!いじゃいいいいっ!ありしゅのあちゃまぎゃちぎれりゅうぅ!?」 少しやり過ぎたか茎の端からは餡子が、口からはカスタードクリームを吐き出しはじめた 『おいありす、お前の親は誰だ?』 「ゆぅっ、ありしゅのおちょうしゃんはありしゅのおちょうしゃんよ?」 『違う、えっと、なんて言えばいいのかな、お前の母親は誰だ?』 「ありしゅのおきゃあしゃんは、ありしゅのおきゃあしゃんよぉ! ゆぅ、おきゃあしゃん!おきゃあしゃん、どきょにゃにょ?ゆっくりありしゅをたしゅけちぇ!」 ピーピー騒ぎ出した茎ありすの前に、親まりさの帽子を置いてみた 「おきゃあしゃん、のおぼうししゃん?ゆぎゃあああああっ!くしゃいっくしゃいわぁっ!」 また少しカスタードを吐き出すが、まだまだ死にそうな様子ではない 茎というタンクから中身を補充しているのだろう ゆぐゆぐ言っているアリスの前に、今度はカスタード色の箱を置いてみた 「おちょうしゃん、にゃの?おちょうしゃんっ、へんじしちぇ!?」 「……ん、ほお、おお……」 「れいぱーじゃぁあああああっ!?おにぇぎゃいっこっちにこにゃいじぇええええっ!?」 「…すっ……も、ゆ……」 驚いたことに親ありすはまだ生きていたようだったが、茎ありすの一声で逝ってしまったようだ 最後に、後ろに居た親れいむを突き出してみる 『じゃあこいつはおまえの何だ?』 「あっ、おきゃあしゃんっ!いじわるなにんげんしゃんからありしゅをちゃしゅけちぇねっ!いましゅぐでいいわっ!」 「ゆゆ~ん、れいむのあんこがまだこんなところにものこっていたんだね~、いますぐたべてあげるよぉおおおっ!」 「おきゃあ、しゃん……」 餡子さえ供給すれば全員親と認識するのか?こいつらの生態は謎が多い。 親れいむは体を左右に揺らしながらにやけた口で舌なめずりをしている しかしその目は笑っておらず、一瞬たりとも茎ありすから視線を外さない ありすは何とか茎を押して動かそうとしていたが、蛞蝓が這うよりも遅い 親れいむはその小さいのにもるもるとよく揺れる茎ありすの尻に噛みついた 「ゆっぴいいいいいいいいっっっ~」 「むーしゃむーしゃっ!むーしゃむーしゃっ!むーしゃむーしゃああああっ!」 瞬く間にアリスの姿はなくなり、茎もほとんど食べつくされてしまった いい加減こいつが何か食べている姿にも飽きてきたな ちょうど中身が見えなくなる箱があることだし、ここに放り込んでおこう ずっと屈んでいたので背中が痛くなってしまっていた 伸びをするととても気持ちがいい カーテンの隙間から差し込む光がもう夕方だと告げていた 今日も一日、充実した休日になったな さあ明日からも頑張って働こう、次の素晴らしい休日の為に! 過去作 anko4450 『大好き実ゆ』 anko4159 『深夜のおやつ』 anko4178 『平日のおやつ』 anko4190 『茎はゆっくりできない』
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ゆっくりにとりは希少種である。 なぜか? それは、自然界における弱者だからだ。 あっ、ゆっくりの次点で言うまでもなかったな。 「かっぱっぱー……かっぱっぱー……にーとりー……」 「うぉっ! やけに元気がないにとりだな!?」 まあつまり、このように川上からぐったりしたにとりが流れてくることも、そこそこあることなのである。たぶん。 「……げげっ、にんげんさん……ゆっくりしていってね……」 「いや、まずはお前がゆっくりしろよ」 にとりは水まんじゅうの体を持ち、水中で生活できる。 だが、よく考えてもらいたい。 水中はゆっくりという生物にとって新たなニッチであり、魚を食べてゆっくりできるため一見メリットしかないように思えるのだが、 当然、逆にゆっくりにとりを食べる魚も存在するのだ。 たとえば、アユとかヤツメウナギ。彼らは極めて貪欲かつ凶暴で、野生のコイを殺すこともあるのである。 そんな中にゆっくりがいればどうなるか―――考えるまでもないね? 水中という条件は、このときは逆に不利になる。 なにせ陸に比べて逃げれる場所は限られており、ゆっくりの丸い体だと隠れる場所なんてほとんどない。 つまり野生動物に襲われることに関しては、陸にすむものよりも辛いと言える。 よって、にとりは自然と自分が食物連鎖の頂点に立てる場所にしか生息しないのだ。 「あー、ちょっと陸にあがってこい。あまりにも不憫だからゆっくりフード分けてやる」 「ゆっ……ありがとうにんげんさん……」 「うわっ、まともに跳ねれてないな……お前相当弱ってるだろ」 「……むーしゃむーしゃ……しあわせぇぇぇ!?」 おっ、元気が出てきたようだな。 よしよし。これでこそ虐めがいがあるってもんだ。 「ゆゆっ! めいゆうのにんげんさんはゆっくりしていってね!!!」 「ああ、ゆっくりするよ」 しかしにとりか…… にとりっておもしろい虐待方法あったっけ? 乾燥に弱いからそれ関係で何かできるかもしれんな。 「……なあ、にとり。それだけ食べてもまだ本調子じゃないだろう? どうだ? おにーさんの飼いゆっくりにならないか?」 とりあえず虐待方法はあとで考えることにした俺は、ゆっくりを連れて帰るテンプレを言ってみた。 ちなみに虐待方法を特に決めてない場合、無理やりお持ち帰りはしない派だ。 とりあえず良い印象を与えておけば選択肢の幅が増える。 弱ったところを助ける+ ゆっくりフード+ 相手を気遣うようなセリフ+ さりげなくもっと食べさせるような甘言 よしっ完璧! 四重絶……ゴホンゴホン! 四重コンボだ! ここまでして俺に付いてこなかったゆっくりなんて――― 「ゆっくりごめんなさい」 ―――いただと!? 「な、なぜだにとり? これでも俺はゆっくりを飼うのがうまいんだぞ?」 「でも、にんげんさんのおうちはりくさんのうえだからゆっくりできないの」 ああ、こいつ人間の家には水場はないと思ってるのか。そりゃ死活問題だから無理だわな。 にとりを飼う際に絶対に必要なものがある。底の深い水槽だ。 前にも言ったが、にとりは極めて乾燥に弱い。 河童は皿の中の水が乾くと死ぬといわれているが、それに近いようなものなのだろう。 初夏である今頃ならば、普通に丸一日放置するだけでも死ねるはずだ。 つまり、生きるためには最低限でも全身が浸れるくらいの水場が必要というわけである。 まあコンクリートジャングルに人間が住む現代、川の近くに家がある方が珍しい。 ここら辺は田舎だから必ずしもそうとは言えないが。 「しかたない。じゃあ俺はにとりを飼いゆっくりにするのはあきらめることにするよ」 「ゆっ! ごめんねにんげんさん!」 そのにとりの声を背に、俺は潔く立ち去った。 ……ようにみせかけて、近くの木の陰に隠れる。 せっかく見つけた獲物だ。そう簡単にあきらめるわけがない。 「ゆぅ……ゆぅ……なんだかゆっくりねむたくなってきた……」 ゆっくりフードに混ぜた睡眠薬が効いてきたのだろう。 俺がいなくなってから程なくして、にとりはそのまま眠ってしまった。 おいおい、いくら眠いからって陸の上で寝るのは自殺行為だろ…… ◇ ◇ ◇ 「さて、にとりをゆっくり虐待する方法は……」 「むきゅっ! おにーさん、そんなのこーじえんにはのってないわ!!」 自分の部屋で紫魔女のまねをしていたら、ぱちゅりぃに説教された。 何で書斎じゃないかって? ほとんどの部屋がゆっくり関係の部屋だからだよ!!! 趣味にここまで金賭けると、生活も割ときつい。 知ってるか? 俺のデスクトップパソコン、段ボール箱の上に乗っけてるんだぜ…… ちなみに先ほど連れてきたにとりは、とりあえず我が家で飼っているにとりの水槽に入れておいた。(ものすごく嫌な顔をされた) 念のために言うが、にとりを二匹も飼う気はない。 (そもそも希少種の特徴を使って虐待するのって、中身を利用したのじゃなければ観察系にならざるを得ないよな……) というわけで、とりあえず観察用の虐待部屋――普段は遊具を置いて遊び場にしてる――にいるゆっくりを追い出すことにした。 「じゃじゃーん! おにーさん、ゆっくりしていってね!!!」 「ああ、ゆっくりするからとりあえずおりんはゾンビと一緒に二階へ行け」 「いやだよ! このまえもおりんのゆっくりプレイスをつかったでしょ!」 「じゃあ強制連行だ。ふらん! ゾンビゆっくりを二階に運んでくれ」 「うー! ゆっくりしね!! ……ゆっくりしんでる?」 「ゾンビだからな……」 両腕でおりんと一緒にゾンビを何匹か抱えると、フランと共に二階に上がる。 我が家の二階は二部屋しかないが、ゆっくりの雑多スペースとなっているのだ。 おりんは一応ゴールドバッチなのでこうして抱えている間は暴れることはないが、それでも割とうるさかった。 「ゆっくりやめてね! おりんの……おりんのゆっぐりぶれいすがぁぁぁ!!!」 「はいはい、ゆっくりゆっくり」 「ゆっぐりじでないぃぃぃ!!!」 「……やっぱりあのおりんを飼ってた方が良かったかな」 「ぞんなごといわないでぇぇぇ!!!」 ◇ ◇ ◇ 「……ゆ?」 にとりが目を覚ますといつもの山の中ではなく、なぜか『かべ』さんに囲まれた知らない場所にいた。 周りにあるものを見渡すと、眠っているれいむとまりさが一匹ずつ。あとは『おみず』さんが入った大きなもの(子供用プール)があるだけだ。 なぜこうなったのか考えてみるが、にんげんさんから別れた後の記憶がない。 「とりあえずにとりはゆっくりでていくよ!」 とりあえずこの閉め切った場所から出ようと思うが、にとりが出ていけそうな場所は一つもなかった。 一か所だけ『そら』さんや『き』さんが見える場所があるが、そこはとても高くて、にとりのジャンプでは届きそうにない。 「かっぱっぱー……」 にとりは残念そうにそこを眺めるが、眺めるだけではどうしようもない。 とりあえず、近くで寝ているれいむとまりさを起こすことにした。 「れいむ! まりさ! ゆっくりおきてね!!!」 「ゆぴー……ゆぴー……」 「ゆぅ……ゆぅ……ゆゆゆ? げげっ! にとり!!」 「それはにとりのせりふだよ!!」 「ゆぴー……まりさ……うるさいよ……」 れいむはまだ眠そうだったが、まりさは完全に起きたようだ。 とにかく話を訊くだけなら片方だけでも問題ないと思ったので、まりさに何か知っていることはないかと訊いてみる。 「にとりはきがついたらここにいたの。まりさはなにかしらない?」 「まりさはなにも……ゆゆっ!? れいむ、はやくおきるんだぜ! こいつがじじいのいってたにとりだぜ!」 『じじいのいってたにとり』……? やっぱりまりさたちは何か知っているらしい。 でも、『じじい』って……? 「ゆ~ん……ゆ? にとり! にとりがいるよ!」 「そうなんだぜ! こいつをころせばじじいがもっとあまあまをくれるんだぜ!!」 「ひゅい!?!」 にとりは驚いた。突然まりさがにとりのことを殺すといってきたのだ、驚くなという方が無理である。 同族殺しは禁忌なので、それが脅しか本当に殺すのかはいまいち解らなかったが、どちらにしろここでにとりがとる行動は一つしかない。 「にとりはゆっくりにげるよ!!!」 「ゆっくりまつんだぜ! いまならいっしゅんでころしてあげるぜ!」 「そうすればれいむたちはゆっくりできるんだよ! ゆっくりりかいしてね!!!」 にとりの後ろをまりさたちがすごい勢いで追ってくる。 その目は完全に獲物を見る目になっており、どうやら本気でにとりを殺す気らしい。 ゆっくりにとりは水まんじゅうで水に強いが、少々脆い。 つまりゆっくり同士の肉弾戦に、戦いに弱い体をしている。にとりの技術力が高いのも、道具がなければ勝つこともできないからだ。 ましてや道具も何もない状況での二対一。にとりに勝算は全くなかった。 「……ゆっ!」 逃げている途中で、にとりはある事に気が付いた。 おみずさんがいっぱい入っているあの中に入ればよいのだ。そこならまりさたちも襲ってこれない。 にとりはすぐにそこに飛び込んだ。 「ゆわぁぁぁ!! めにおみずさんがぁぁぁ!!!」 「れいむ、そのくらいがまんするんだぜ!」 「いだいよぉぉぉ!!!」 「れいむはおおげさなんだぜ……。にとり! にとりははやくそこからでてくるんだぜ!!!」 「かっぱっぱー♪」 いまや、状況は一転していた。唄を歌う余裕もある。 水中ならまりさたちは絶対に襲ってこれない。 これならにとりが勝つことはなくても、負けることもないのだ。 ◇ ◇ ◇ 「むきゅ、あのにとりきづくのがおそいわよ」 「そうか? ゆっくりにしては並だと思うぞ」 ここはにとりたちがいる部屋の隣にある観察部屋。 そこでぱちゅりぃと俺は、膠着状態に入ったにとりとまりさたちの戦いを眺めていた。 「でも、どうして『ぷーる』さんをあそこにおいたの? こうなるのはゆっくりりかいできるじゃない」 「ああ、俺も理解しているよ。そこまで馬鹿じゃない」 「……おみずさんに、なにかしかけがあるのね?」 「おっ、よく気づいたな。頭なでてやる」 そう、あのプールに入っている水には、一本100円のアルカリ性漂白剤を何本か入れてあるのだ。 そんなのに入ったらどうなるか……まあ、にとりでも溶けるよな。人間でもやばい。 ちなみにあの部屋のエアコンは、にとりが逃げ回り始めたところで『ドライ』にセットした。 プールに入らなくて逃げ回るだけでも、すぐに饅頭の表面が乾いて行動が鈍くなるだろう。 この戦いは最初からにとりの負けで決まっているのだ。 「むっきゅっきゅ。もっとほめてもいいのよ?」 「ああ、褒めてやる。よ~しよしよしよし! 後で角砂糖を三つやろう」 「むきゅ~♪」 おお、ぱちゅりぃがヘブン状態になった。 ……胴付きって頭なでるだけでも発情するのかな? 「うぅー! ぱちゅりぃはずるいどぉ!!! れみぃもいいこいいこしてだどぉ~☆」 そこにオレンジジュースの給仕にきたおぜうさまがやってきて、こっちに頭を付き出してなでろと注文する。 おい、そうするならせめて手にもったオレンジジュースを机に置いてからにしろ。畳が汚れたらどうするんだ。 ……しかしこのれみりゃ、こう嫉妬するところがかわいいんだよな。ぱるすぃほど酷くないし。 「だが断る」 「な……なぜだどぉー!?」 「お前は今回、まだ何の役にも立ってない!」 「お……オレンジジュースもってきたどぉ~!?」 「馬鹿だな、まだ手にオレンジジュースを持ったままだぞ? ―――次にお前は『れみぃ、やっちゃったどぉ~☆ ニパー☆』という」 「う……うー? あっ」 れみりゃは次の瞬間を、スローモーションのように見ていた。 元からとろい動きなのにスローモーション? などと突っ込んではいけない! 手から滑り落ちるコップ! そのコップは大きな音とともに床に落ち! そして、畳の上に散らばる一滴一滴の雫まで見て……その大惨事を見過ごした! 「…………」 「…………」 「……れみぃ、やっちゃったどぉ~☆ ニパー☆」 「れみりゃ、これ終わったら『おしおき』な?」 「うわぁぁぁぁぁ!?!」 ◇ ◇ ◇ にとりに変化が起こったのはすぐだった。 「……?」 なんだか目が痛い。視界がぼんやりしてきた気がする。ゆっくりできない。 まるで、泥水の中にいるときに目をあけたみたいだけど、ここのおみずさんは透明だ。 肌もピリピリしてきた。ゆっくりできない。 このおみずさんはゆっくりしてないの? そのとき、にとりは何か青いものが水の底に沈んでいくことに気づく。 いったいどこから落ちてきたんだろうかと上を見るが、上にはなにも無い。 あの時見えた『き』さんの葉っぱが風に乗って落ちてきたのだろうか? とりあえずなにが落ちてきたのか水の底を見たとき……にとりは大量の青い髪の毛を見つけた。 「かっぱー……?」 何でこんなに髪の毛が落ちてるんだろう? ゆっくりできない。 誰の髪の毛だろう? 誰の…… にとりはそのとき、その髪の毛が誰のものだったか気が付いた。 「ひゅいぃぃぃ!?!」 「ゆゆっ!? にとりがでてき……うわぁぁぁ!!!」 「ゆぅ……いたい……れいむおめめさんがいたいよ……ぼんやりしてるよ……」 まりさが叫ぶのも無理はないと思った。 だってにとりは今、髪の毛があちこちごっそり抜けおちているんだから。 「ゆぎぃ!?」 だが、にとりは床にあんよをつけた瞬間、すさまじい痛みを感じた。 皮の表面が溶け始めていたため、感覚が異常なほど鋭敏になっているのだ。 それはまさしく激痛。 にとりの生涯で今まで感じたことがないほどの痛みだった。 「ゆっくりできないにとりはしねぇぇぇ!」 「ゆゆっ……ゆぐっ!!」 かろうじて体当たりをよけたにとりだが、再びあんよに激痛が走る。ついでに髪の毛もいくらか抜けた。 だが高く跳ねたわけではないので、さっきおみずさんから飛び出たときよりはましだ。 逃げることができる。 ……でも、どこに逃げればいい? 「―――っ!?!」 その時、声なき叫びがにとりの口から響いた。 今感じている痛みは言い表すことのできないほどの痛みだからだ。 一瞬の間の後で地面に落ちた時、にとりはまりさに体当たりされたのだとわかった。 体当たりで、ただの体当たりでこの痛み。 にとりは信じたくなかった。 だが、体当たりされた後に感じたのはそれだけではなかった。 鋭敏になった神経がまだ何かを感じている。 何らかの身の危険を感じている。 (……はだが……かわいてる……?) それは、肌が一気に乾燥しているかのような感覚だった。 全身が乾いていく感覚―――それはつまり、死への緩やかなカウントダウン。 普段はにとりも気にも留めないほどの微々たる感覚であるはずなのだが、鋭くなった感覚がそれを増幅させていた。 特に乾いているわけでもないのに、本能が水分を要求してくる。 おみずさんのなかにはいらなくちゃいけないと、体全体が渇望している。 「ゆっくりしねぇぇぇ!!!」 だから、まりさが襲ってきたとき。 にとりはもう一度ゆっくりできないおみずさんに飛び込むしかなかったのだ。 ◇ ◇ ◇ 「おー。根性あるな、あのにとり。自分がボロボロなのは水のせいだと気づいてるだろうに」 「……あくしゅみね。あそこまでひどいおみずさんだとはおもわなかったわ」 「それに比べてれいむは根性ないな。目に入っただけで完全に戦意喪失してやがる」 ちなみに、理由もわかる。 ゆっくりも人間も、基本的に目の痛みに対する体制は少ないのだ。 あのれいむだって肌に水がかかっても大したことはないだると感じるが、目に水が入る痛みは別次元の感覚である。 にとりみたいに目が水に慣れていなければ、ただの水が入っても痛むだろう。 「とりあえず一番おもしろいところは過ぎたから、あとは終わるのを待つだけかな。結果はもう見えきってるし」 「むきゅっ。そうしたのはおにーさんだけどね」 「うー! おわらないどぉー! たたみさんおおきすぎだどぉー!!!」 ちなみに今現在、れみりゃはこぼしたオレンジジュースを俺の命令によって舌で舐めとっている。 何を勘違いしたのか畳全体を舐めようと頑張っているが、作業はあまりはかどってないようだ。 俺はそんなれみりゃを見て暇をつぶすことにした。 「むきゅ、でもたたみさんをなめたらカビさんがはえるわよ?」 「……知ってたよそんなこと! ほら、この乾いたぞうきん使え。そのあと口を濯いでこい。……知ってたんだからね!」 ◇ ◇ ◇ にとりは考えていた。 ゆっくりできない水の中で、眼球が痛まないよう目をつぶりながら、まるで瞑想のように考えていた。 どうすればまりさに勝てるだろう? れいむは無視していい。さっきから襲ってこない。 この状況で、道具も何もなく弱り切った自分で、どうすればまりさに勝てるだろう? そういえば、どうしてれいむは襲って来ないのか。 たしか、最初に目に水が入った時からずっと静かだ。 普通に目に水が入ってもそこまでひどいことにはならない。 ということは、たぶんこのゆっくりできないおみずさんは、まりさたちもゆっくりさせないのだ。 そこまで考えた時、にとりはこの状況を打開する一つの方法を見つけた。 「ゆゆっ! ようやくあきらめたんだぜ?」 再び激痛と共に床に着地したにとりは、魔理沙の言葉など聞いていなかった。 目を必死に細めて、ぼんやりとした視界の中で狙いを決める。 確実なチャンスは一回。失敗されたら警戒されて、次はないと思ったほうがいい。 そしてにとりは口を一気にすぼめて―――勢いよく水を放った。 にとりの目立たない特技として、水鉄砲がある。 口に水を含んで、ちょっと遠くに水を放つだけの一発芸。 ゆっくりを倒すことなんて不可能な技。 だけど、口に含むのがゆっくりできない液体なら……凶器になる。 「ゆんぎゃぁぁぁ!?!」 その水はきれいな放物線を描き、まりさの目に当たった。 だが、よかったなどと言ってられない。このまりさは好戦的だ。 生かしておくと大変なことになる。 「まりさはゆっくりしんでね!」 「――ゆべっ!!!」 痛みにひるんでいたまりさを、力の限り踏み潰す。 自分の足も痛いが、そんなことは言ってられない。ここで殺さねば殺されるのだ。 しかたない。 しかたない。 しかたないから、悪く思わないで。 なんだか、おかしな気持だった。 自分がゆっくりできないことをやっていることは理解している。 でも、これをやめてもゆっくりできないのだ。 結局どちらにしろ、にとりはゆっくりできていなかった。 「ゆっぐり! ゆっぐりじんでね!」 「…………」 気がつけばにとりは涙を流しながら、ただの餡子になったまりさを踏みつぶしていた。 にとりはまた肌が乾いていく感覚に襲われていたが、そんなのはもうどうでもよかった。 禁忌を犯した。正当防衛とはいえ、まりさを殺したのだ。 「ゆっくりかったよ……」 これで、安全になった。にとりはそう確信した。確信できるのが悲しかった。 さて、これからどうしようか。 肌が乾くからまたゆっくりできないおみずさんの中に入ろうか? でも、さっきまでそのおみずさんのなかにいたのだ。本当はまだ体が濡れているのを知っている。 なら、ここでゆっくりするのもいいかもしれない。 ここにいれば、きっとなんとかなるだろう。 ご飯もおうちもないけれど、お空が見えないから雨は平気だし、ご飯にはまりさを食べればいい……ちょっといやだけど。 うん、きっとなんとかなる。 「ゆっくりできないにとりはしねぇぇぇ!!!」 にとりは勢いよくつぶされた。 そして、うめき声も一切上げることなく動かなくなった。 ◇ ◇ ◇ 『ゆっふっふ。さいしょのおみずさんはいたかったけれど、ずっといたいわけないでしょ? ばかなの? しぬの? じつはれいむは、ずいぶんまえからへいきだったんだよ。じっとしてにとりのすきをうかがっていたんだよ。 むのうなまりさもいなくなったし、ゆっくりせいこうだね!!!』 俺はカメラの向こうにいるれいむをみながら、愕然としていた。 さっきまでにとりがまりさに勝つという予想外な結果を見ていたら、次の瞬間にはれいむがとつぜんにとりを潰したのだ。 にとりはさっきから声もなく全く動いてないため、たぶん死んだのだろう。 「……まあ、結果的には予想通りか」 「それじゃ、ぱちゅりぃはごほんをよみにもどるわ。あとしまつはゆっくりできないもの」 「ここまで見たら手伝うのが筋じゃないのか? まあいいか。俺は約束通りあまあまを持っていくよ」 俺は台所からゆっくりフードの箱を持ってくると、れいむのいる部屋へと入って行った。 「うっ……」 漂白剤を何本も使ったので当然だが、部屋の中では漂白剤独特のにおいが充満していた。 正直なところ、この空気吸ってるだけでも体に悪いんじゃないかと思う。 ……換気が大変そうだ。 「ゆっおじさん!! れいむはかったよ! あまあまはどこ!?」 「はいはい、そう慌てんな、ここにあるよ」 そう言いつつ、俺は足もとにゆっくりフードをばらまく。 「ゆゆゆっ! それだけじゃたりないよ! もっとだよ!」 「もっとかよ……ほれ」 何度も『もっと』と言われると面倒なので、俺は箱をひっくり返した。 結果、俺の足元にはれいむ一人では食べきれないほどのゆっくりフードの山ができる。 「ゆゆんっ! なかなかききわけのいいおじさんだね! れいむのどれいにしてもいいよ!」 「ああそうかい。食べたきゃ早くしろよ」 れいむも待ちきれなかったのだろう。 俺の一言がきっかけになったのか、すぐにゆっくりフードの山に飛びついた。 ―――もちろん、食べられる前に潰したが。 「悪いな。でもちゃんと『持ってきた』だろう?」 ちなみに、このゆっくりフードは後で拾って箱に戻しておく。もったいないし。 ……この部屋の床は毎回洗っているビニールシートだから、特に問題はないはずだ。 ◇ ◇ ◇ 「ゆ……ゆぅ……」 俺が子供用プールを片付けていると、なぜか部屋からゆっくりのうめき声が聞こえてきた。 まりさ……じゃないな。あれは完全につぶれた饅頭になってる。 となると、にとりか。 「にとり、俺がわかるか?」 「ゆっ……そのこえは、めいゆうのにんげんさん……」 よく見ればつぶれた頭もだいぶ丸く戻っているし、話しかけられるぐらいには元気らしい。 おそらくれいむが潰した時に、痛みで気絶でもしていたのだろう。 「にとりは……ゆっくりできないの……」 「そうだな。見た目もところどころ禿げてるし」 「もうらくになりたいよ……」 「そうか、なら楽にしてやる」 「ありがとう、にんげんさん……これからもゆっくりしていってね……」 俺はにとりをつぶすために拳を振り上げた。 「まあ、にとりがゆっくりできないのは俺のせいだけどな」 「え―――」 その時の表情は、俺がゆっくりするには十分すぎるほどだった。 あとがき チルノの裏でおだてられたので二作目です。 にとりが乾燥に弱いのはオリ設定になるのかもしれない。 でも、そうしないと陸上で生活できちゃうんだ……しかたなかったんだ…… 序盤に出てきたおりんのセリフは、前作を読めばわかると思います。 でも読まなくても楽しめるように作ったつもりです。……楽しめる、よね? ちなみに、自分の脳内の水に対する強さ 水中で生活できる:にとり 雨に強いけど水中無理:すわこ、チルノ、レティ、ドス 水にちょっと強い:まりさの帽子 とける:その他のゆっくり この表からアルカリ水溶液いじめはにとりしかできそうにないと思ったんだ…… 他のゆっくりだと水で充分溶けるしね。 ……このSSを読んで不快にさせてしまったらごめんなさい。 前に書いたもの B級ホラーとひと夏の恋 このSSに感想をつける